揮発性

なんにも残らない

蜘蛛は網張る、私は私を肯定する・「浪費図鑑」を読んだ

浪費図鑑―悪友たちのないしょ話― (コミックス単行本)

浪費図鑑―悪友たちのないしょ話― (コミックス単行本)

 

mesuneko.hatenablog.com

  ネット書店で購入した「浪費図鑑」が届いたのは、何の因果かライブ遠征の前日だった*1。荷造りもほったらかして、一気に読んだ。
 同人誌版「悪友 Vol.1 浪費」から読んでいたので、書籍化によって表現がソフトになったりしないだろうかと思ったが、そんなことはなかった。杞憂だった。パワーワードのオンパレードだった。「わかる」と「わからない」を行ったり来たりした。とりわけ印象的だったのは「東京ディズニーリゾートで浪費する女」で、

ミッキーは、「ご報告」「大切なお知らせ」のような不穏なワードを出してこない

 というくだりは目から鱗が落ちた。町田さんの突然の引退と、北山さんの結婚&病気休養を1年間*2で体験した自分にとって、後頭部をポップコーンのバケツで殴られたような衝撃である。すごい。永遠の平和だ。さすがアメリカの法律を変える男。あと、カメラの話は完全にプリンスアイスワールドのEX席でシャッターを切りまくるスケオタと同じすぎて、思わず笑みがこぼれた。
 振付師・竹中夏海さんのインタビューは明るくも生々しく、自分の今までの行動を振り返りながら読んだ。基本的に推しに対して甘いので、肯定しまくり褒めるの大好き芸人と化しているのだが、今後もその姿勢は崩さずにいきたい。

 私がゴスペラーズのファンになって9年が過ぎた。ライブに通っているうちに、成人して休学して復学して卒業して引っ越して就職して転職した。お察しの通り結婚はしていない。メンバーのソロ公演やイベントを含めると、50回くらいライブに足を運んでいるが、これが多いのか少ないのか、冷静な判断はもうできない。
 遠征でいろんな街に行った。旅行も外食も1人で楽しめるようになったし、チケットのやり取りも覚えた。ネットやライブ会場でいろんな人に出会って、いろんな価値観があることを知った。誰かの(なにかの)ファンとしての私の生き方は、ゴスペラーズが育ててくれたと言っても過言ではない。
 だから、「浪費」という言葉で自虐しても、外野に諭されても、私は、5人に費やしてきたお金を肯定したい。今後、もし彼らにお金を使うことがなくなったとしても。固形ハチミツが6粒600円でも、レトルトカレーが2食1,200円でも、真冬の苗場まで行ってスキーをせずに帰ったとしても、それで得た幸福感は嘘じゃないし、今の私は、この浪費の上に立っていることだけは確かだと思う*3

 今年の夏も、アイスショーにライブにお金を使った。とても楽しい夏だった。有意義な浪費だったと信じてる。



*1:スピッツの香川公演。瀬戸内海をバックに見るスピッツは最高だった

*2:2014年の暮れから2015年の秋あたりまで

*3:ライブでは踊って喋って笑いを取りにきて、そして何より歌がうまいのでそれだけで元がとれる!!!!このブログ読んだ人は是非、9/24(日)21:30~WOWOW放送の「ゴスペラーズライブ2017“Soul Renaissance”」を見てください